このように、単価交渉の言い方やタイミングで悩むWebライターの方は多いのではないでしょうか。
中には「断られるのが怖くて、単価交渉をする勇気が出ない…」という方もいるでしょう。
しかし単価交渉が成功すれば、同じ作業量で今よりも多くの報酬が得られます。
そのため「効率良く収入をアップさせたい!」というWebライターにとって、単価交渉は必須と言えるでしょう。
そこでこの記事では、Webライターが単価交渉を成功させる方法やタイミング、注意点を解説します。
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Webライターが単価交渉を成功させる方法【例文あり】
Webライターが単価交渉を成功させるためには、次の5つのポイントを押さえましょう。
- 単価を上げてほしいことを最初に伝える
- 単価を上げてほしい理由を伝える
- 具体的な希望単価を提示する
- クライアントのメリットになる追加提案をする
- 丁寧な言い方を心がける
それぞれのポイントについて、例文を挙げながら解説していきますね。
(1)単価を上げてほしいことを最初に伝える
「単価を上げてほしい」ということは、メッセージの最初(=挨拶文のあと)に伝えましょう。
●●様
いつもお世話になっております。
今月も継続のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。本案件につきまして、1点ご相談したいことがございます。
今後継続のご依頼をお引き受けするにあたって、文字単価を上げていただくことは可能でしょうか。
これは単価交渉に限らずですが、クライアントに伝えたいことがあるときは「結論ファースト」が原則です。
また、回りくどい言い方をせずに分かりやすく・率直に伝えるのもポイントですよ。
前置きが長かったり、回りくどい言い方をしたりしてしまうと、結局何が言いたいのか伝わらなくなってしまうからです。
(2)単価を上げてほしい理由を伝える
単価交渉を成功させるには、「単価を上げてほしい」と伝えるだけでは不十分です。
クライアント側も予算が限られているので、ただ「単価を上げてほしい」と伝えられても、そう簡単には応じられないからです。
そのためクライアントがこちらの事情を理解できるよう、単価を上げてほしい理由もしっかりと伝えましょう。
■理由例1:依頼が増えているので受注単価のボーダーを上げたから
実は現在多くのご依頼をいただいておりまして、新規案件につきましては【文字単価2.0円以上】より受注することにいたしました。
■理由例2:依頼される作業量が増えたため、今の文字単価のままだと負担が大きいから
先月より記事の構成までお任せいただけるようになりましたが、それに伴い当初よりも作業量が増え、少々こちらの負担が大きくなっているという事情がございます。
(3)具体的な希望単価を提示する
単価交渉をする際は、具体的な希望単価を提示しましょう。
つきましては、以下の内容でご検討いただけないでしょうか。
【現在】
文字数:3,000文字
文字単価:1.5円
記事単価:4,500円(税・手数料別)
↓
【希望】
文字数:3,000文字
文字単価:2円
記事単価:6.000円(税・手数料別)
▲確認の意味でも、現在の文字単価も合わせて記載すると良いでしょう。
そもそもクライアントは「できるだけWebライターに支払う報酬を抑えたい」と考えています。
そのためクライアントに金額を委ねてしまうと、こちらの希望とはかけ離れた金額を提示されてしまう可能性があるのです。
例えば「0.5円くらい上げてくれないかな…」という希望があったとします。
この場合に「0.1円のアップなら可能です」という返答があったところで、こちらの希望が通ったとは言えないですよね。
自分が納得できる具体的な金額を提示することで、その金額をベースに考えてもらえるので、希望からかけ離れた金額を提示されるリスクを抑えることができますよ。
ただし「0.5円から3円にしてください!」というような明らかに無理な要求は、クライアントから突っぱねられてしまうので気を付けましょう。
(4)クライアントのメリットになる追加提案をする
単価交渉の際は、ただ「単価を上げてください」というのではなく、クライアントのメリットになるような追加提案をしましょう。
単価を上げていただいた際は、これまで以上に検索上位を狙える記事を執筆し、より一層メディアに貢献したいと存じます。
また、これまで以上に納品ペースを早めることも可能です。
そもそも単価を上げるということは、クライアントにとっては出費が多くなるだけでデメリットしかありません。
しかし追加提案をすることで、クライアント側にもメリットが生まれるため、単価交渉の成功率はグンとアップしますよ。
- 納品ペースを早める
- SEOを意識した記事を書く
- 積極的に記事のアイデアを出す
ただし追加提案によって作業量が増えてしまうと、せっかく単価を上げてもらっても「時給換算したら以前の単価とそう変わらなかった…」ということも有り得ます。
例えば、今までは本文の執筆のみだったにもかかわらず「キーワード選定からワードプレスの入稿、画像選定も引き受けます!」のような追加提案をしてしまうと、膨大な作業量になってしまいます。
(5)丁寧な言い方を心がける
単価交渉をする際は、終始丁寧な言い方を心がけましょう。
今月も継続のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。本件につきまして、1点ご相談したいことがございます。
今後継続のご依頼をお引き受けするにあたって、文字単価を上げていただくことは可能でしょうか。
:
:
今後も●●様と末長くお仕事をさせていただきたく存じますので、ご検討いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
こちらは「単価を上げてもらう」というお願いをする立場なので、横柄な言い方や上から目線な言い方はNGです。
例えば「文字単価を上げてください」ではなく、「文字単価を上げていただくことは可能でしょうか」のような控えめな言い方を心がけましょう。
「丁寧すぎるかな?」と思うくらいが丁度良いですよ。
依頼してくれるクライアントに敬意をもって、感謝の気持ちや謙虚な姿勢が伝わるような言い方を意識しましょう。
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【テンプレート公開】Webライターが単価交渉を成功させる言い方・例文を紹介
ここでは、解説した「単価交渉を成功させる方法」を踏まえた単価交渉に使えるテンプレートを公開します。
●●様
いつもお世話になっております。
今月も継続のご依頼をいただき、誠にありがとうございます。
本案件につきまして、1点ご相談したいことがございます。
今後継続のご依頼をお引き受けするにあたって、文字単価を上げていただくことは可能でしょうか。
【理由例1】
と申しますのも、実は現在多くのご依頼をいただいておりまして、新規案件につきましては「文字単価2.0円以上」より受注することにいたしました。
【理由例2】
と申しますのも、先月より記事の構成までお任せいただけるようになりましたが、それに伴い当初よりも作業量が増え、少々こちらの負担が大きくなっているという事情がございます。
つきましては、以下の内容でご検討いただけないでしょうか。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【現在】
文字数:3,000文字
文字単価:1.5円
記事単価:4,500円(税・手数料別)
↓
【希望】
文字数:3,000文字
文字単価:2円
記事単価:6.000円(税・手数料別)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
単価を上げていただいた際は、これまで以上に検索上位を狙える記事を執筆し、より一層メディアに貢献したいと存じます。また、納品ペースを早めることも可能です。
今後も●●様と末長くお仕事をさせていただきたく存じますので、ご検討いただけましたら幸いです。
何卒よろしくお願いいたします。
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Webライターの単価交渉が成功しやすいタイミング【5つ】
Webライターの単価交渉には、成功しやすいタイミングというものが存在します。
そのためタイミングを見計らうことで、単価交渉の成功率はグンとアップしますよ。
具体的な単価交渉が成功しやすいタイミングとして、次の5つが挙げられます。
- クライアントとの信頼関係が築けているとき
- 自分のスキルが向上したとき
- 受注している案件が、単価を上げて募集をかけられているとき
- 当初はなかった追加の作業を依頼されたとき
- 複数のクライアントから依頼を受けているとき
それぞれのタイミングについて、詳しく解説していきますね。
(1)クライアントとの信頼関係が築けているとき
単価交渉は、クライアントとの信頼関係が築けているタイミングで行いましょう。
- 3ヶ月以上継続して依頼を受けている
- 10記事以上納品している
- 毎回納期を守り、連絡にもスムーズに対応している
- クライアントからの満足度が高い(評価やメッセージなどから判断)
できれば、上記の判断基準をすべて満たしている状態がベストです。
一方で信頼関係が築けていない状態で単価交渉をしてしまうと、単価交渉は失敗に終わる可能性が高いです。
例えば、取引を始めたばかりのWebライターから単価交渉をされたとしても、クライアントとしてはそもそも判断できる材料がありませんよね。
また、納期を守っていなかったり、メッセージへの返信が遅かったりするなど、クライアントの信頼を損ねるような対応をしている場合も単価交渉には応じてもらえないでしょう。
(2)自分のスキルが向上したとき
自分のスキルが向上したときも、単価交渉のタイミングとして適しています。
Webライターとして活動していると、文章を書くスピードが上がったり、SEOの知識が身に付いたりするなど、「スキルが向上した」と実感することが何度かあるでしょう。
このように自分自身のスキルが上がると、クライアントにとってメリットになる追加提案ができるので、単価交渉が成功しやすくなるのです。
そのため次のように、自分の向上したスキルを踏まえた上で追加提案を考えてみると良いでしょう。
向上したスキルの例 | → | 追加提案の例 |
執筆スピードが速くなった | → | 納品ペースを早められる |
SEOの知識が身についた | → | 検索上位を狙える記事を書ける |
ワードプレスが使えるようになった | → | ワードプレスの入稿も引き受ける |
(3)受注している案件が、単価を上げて募集をかけられているとき
自分が受注している案件が、単価を上げて募集をかけられているときも単価交渉のチャンスと言えます。
例えば、自分はその案件を文字単価1円で受注しているのに、新たに募集されている同案件は1.5円で募集されているというケースです。
このような場合、1.5円までの単価交渉であれば成功する可能性はかなり高いですよ。
(4)最初はなかった追加の作業を依頼されたとき
最初の契約にはない作業を追加で依頼されたときは、単価交渉を成功させる絶好のタイミングです。
継続案件をこなしていくと、最初の契約にはない作業を依頼されることがあります。
例えば、最初の契約では「本文のみの執筆」であっても、構成やワードプレスへの入稿作業などを依頼されるようなケースです。
また、文字数が増えてしまう場合も同様に単価交渉の余地があります。
例えば「文字単価1円×3,000文字=3,000円」のように1記事あたりで報酬が固定されている場合、本来なら3,000文字程度を執筆すれば良いはずですよね。
しかし次のような場合、実際には3,000文字をはるかに超える文字数を書かされるケースも少なくありません。
- クライアントの指示通りに書くと、どう考えても3,000文字には収まらない
- いつの間にか設定文字数を増やされている
この場合は文字単価もしくは記事単価を上げてもらわないと、割に合わないですよね。
このように最初の契約にはなかった作業を依頼されるということは、同じ文字単価で作業量だけが増えるということですから、単価交渉しないとむしろ損をしてしまいます。
(5)複数のクライアントから依頼を受けているとき
複数のクライアントから同時に依頼を受けているときも、単価交渉の良いタイミングです。
Webライターとしての活動が軌道に乗ってくると、複数のクライアントから同時に依頼される機会も多くなってくるでしょう。
しかし文字単価が低い案件を抱えたままだと、効率良く稼ぐことができません。
そのため文字単価が低い案件は継続依頼を断るか、単価交渉して単価を上げてもらう必要があります。
そして複数のクライアントから依頼を受けているということは、それだけあなたが市場価値の高いWebライターということです。
そのため、次の例のように「受注単価のボーダーを引き上げざるを得ない」ことを理由に単価交渉が成功しやすくなるのです。
■実は現在多くのご依頼をいただいておりまして、新規案件につきましては【文字単価2.0円以上】より受注することにいたしました
■実は現在多くのご依頼をいただいておりまして、どうしても単価の高い案件を優先せざるを得なくなっております
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Webライターが単価交渉をするときの注意点【3つ】
Webライターが単価交渉をするときは、次の3つの注意点があります。
- 単価交渉は失敗する可能性もある
- 取引先が少ない状況で単価交渉をしない
- 単価交渉は欲張すぎても消極的すぎてもNG
それぞれの注意点について、詳しく解説していきますね。
(1)単価交渉は失敗する可能性もある
Webライターの単価交渉は、絶対に成功するとは限りません。失敗する可能性があるということも覚えておきましょう。
そもそも「単価を上げて欲しい」というのは、あくまでもWebライター側の都合であって、クライアントにも色々な事情があるからです。
単価交渉が失敗してしまうケースとして、次のようなクライアントの事情が考えられます。
- Webライターにかけられる予算が決まっている場合
- 複数のWebライターに依頼しており、1人だけ単価を上げられない場合
単価交渉が失敗してしまう理由として多いのが、やはり「予算が限られている」というケースでしょう。
予算が決まっている場合は、どれだけ優秀なWebライターであっても高確率で単価交渉を断られてしまいます。
また、単価交渉は断られた時点で継続依頼が終了してしまうこともあります。
そのため「単価交渉に失敗しても引き続き依頼を受けたい」という場合は、次の文章をメッセージの最後に付け加えておくと良いでしょう。
単価を上げていただくことが難しい場合は、今まで通りの単価でお引き受けいたします。
ただし、この文章を付け加えることで「それなら単価を上げる必要はないか」と思われてしまうリスクもあるので、どうしても仕事を失いたくない場合にのみ付け加えるようにしましょう。
(2)取引先が少ない状況で単価交渉をしない
単価交渉は断られてしまった場合、その段階で継続依頼がナシになってしまう恐れもあります。
そのため、取引先が少ない状態での単価交渉は避けた方が良いでしょう。
もしそのクライアントの案件しか受けていなかった場合、Webライターとしての収入がゼロになってしまうからです。
複数のクライアントから依頼を受けている状態であれば、最悪継続依頼がなくなったとしても、収入がゼロになることはありません。
(3)単価交渉は欲張りすぎても消極的すぎてもNG
単価交渉で悩むのが「いくらまでなら単価交渉できる?」ということではないでしょうか。
「0.5円から3円に上げて欲しい」というように欲張すぎてもNGですが、「せめて0.5円から0.6円に…」という消極的すぎる単価交渉も意味がありません。
そのため、自分の希望とクライアントが妥協できるラインを考えた上で、現実的な価格交渉を行うことが大切ですよ。
ちなみにWebライター歴3年目の私の経験上ではありますが、成功しやすい単価交渉の幅は以下の通りです。
■成功しやすい単価交渉の幅
0.5〜1円の案件 → +0.1〜0.5円
1円〜3円の案件 → +0.5〜1円
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【Webライター】単価交渉を成功させて報酬をアップさせよう
Webライターが単価交渉を成功させる方法やタイミング、注意点を解説しました。
単価交渉が成功すれば、今までと同じ作業量で多くの報酬が受け取れるようになります。そのため効率良く稼ぎたいWebライターは、積極的に単価交渉をしてみましょう。
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